CASE FILE No.16 ── バーチャルオフィス
GMOオフィスサポートとDMMバーチャルオフィスを比較(個人事業主の開業届向け)
── 月額だけ見ると同じ660円。違いは、入会金と転送料と、途中でやめられるかにある。
- 「バーチャルオフィス、結局どこがいい?」
- 「GMOとDMMって何が違うの?」
- 「開業届に住所を書くだけなら、一番安いのは?」
前の記事で、バーチャルオフィスを選ぶときに見た5つの条件を書きました。
この記事では、その条件で候補に挙がりやすい2社、GMOオフィスサポートとDMMバーチャルオフィスを並べて比較します。
先に断っておくと、私が契約したのはGMOオフィスサポートで、DMMは契約していません。 この記事は両社の公式サイトに書かれている料金と条件(参照日 2026-09-15)を、開業届に使う目的で必要な項目に絞って並べたものです。
住所だけ必要で郵便がほぼ来ないなら、両社とも月660円で月額に差はありません。 郵便を受け取る・法人登記もするなら、GMOは月1,650円で転送料込み・入会金0円、 DMMはベーシックプランの年払いで月2,530円〜に、入会金5,500円と転送の実費が加わります。 違いが出るのは、初期費用、転送料の扱い、途中解約の3点です。
比較表(開業届に使う目線で必要な項目だけ)
| 項目 | GMOオフィスサポート | DMMバーチャルオフィス |
|---|---|---|
| 拠点数 | 23拠点(東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸・福岡・札幌など) | 16拠点(東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸・福岡・仙台・札幌・沖縄など) |
| 住所だけ使う最安プラン | 転送なしプラン 660円/月(法人登記は不可) | ミニマムプラン 660円/月(年間契約・一括7,920円) |
| 郵便を受け取り、登記もできる最安プラン | 月1転送プラン 1,650円/月 | ベーシックプラン 2,530円〜/月(年間契約・一括30,360円) |
| 入会金 | 0円 | 5,500円 |
| 定期転送の頻度 | 月1・隔週・週1(プランで選ぶ) | 週1(水曜)。会員サイトで頻度と曜日を無料で変更できる |
| 転送の郵送料 | 月額に含まれる | 別途実費(封筒150gまで330円、500gまで550円など) |
| 急ぎの転送 | スグ転送 550円/回 | 即時・日時指定転送 440円/回 |
| 契約期間と解約 | 公式サイトの料金ページに記載なし(申込前に確認) | 年間・半年契約は一括前払いで、途中解約しても返金なし。単月契約は5,500円〜/月 |
| 利用開始まで | 最短即日 | 最短即日 |
出典: GMOオフィスサポート 料金ページ、DMMバーチャルオフィス 料金ページ(いずれも税込・参照日 2026-09-15)。 料金と条件は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで確認してください。
使い方別に、どちらが向くか
住所だけ欲しい(郵便はほぼ来ない)
両社とも月660円のプランがあります。
違いは支払い方で、GMOは月払い、DMMは年間契約の一括払い(7,920円)です。 1年使うと決めているなら同じ金額ですが、途中でやめる可能性があるならGMOの月払いのほうが負担が軽く済みます。
なお、このプランではどちらも法人登記はできません。個人事業主が開業届の住所に使うだけなら、この条件で困ることはありません。
郵便を月に数通受け取る、または登記もしたい
ここで差が開きます。
GMOの月1転送プランは1,650円/月で、定期転送の郵送料が月額に含まれ、入会金もかかりません。 1年で19,800円です。
DMMのベーシックプランは年間契約で月2,530円〜(一括30,360円)、入会金5,500円が初年度に加わり、 転送のたびに郵送料の実費(封筒1通330円〜)がかかります。 郵便が月2通なら、1年で30,360円+5,500円+約8,000円で、およそ44,000円です。
同じ「郵便を受け取って登記できる」条件で、初年度はGMOのほうが2万円以上安い計算になります。
郵便が多く、転送の頻度や曜日を自分で決めたい
DMMは会員サイトで定期転送の頻度(月1〜4回)と曜日を無料で変えられます。届いた荷物を写真で確認する機能もあります。
GMOで週1転送にすると2,750円/月です。転送の頻度はプランで固定で、急ぎは550円/回のスグ転送で対応します。
郵便物の扱いを細かく制御したい人はDMM、決まった頻度で届けば十分な人はGMO、という分かれ方です。
見落としやすい費用と条件
月額の比較だけで決めると、あとで差が出るのがここです。
- 入会金 ── GMOは0円、DMMは5,500円
- 転送の郵送料 ── GMOは月額込み、DMMは1通ごとに実費。郵便が多いほど差が広がる
- 速達・書留・宅配便 ── 両社とも別料金や受取手数料がある。GMOは速達と書留を同梱できず、荷物が2個口になると550円追加
- 途中解約 ── DMMの年間・半年契約は返金なし。GMOは料金ページに記載がないので、申込前に確認する
- 拠点による差額 ── DMMは銀座だけ月440円高い
- 宛名の追加 ── 屋号と本名など2つ以上の宛名で受け取りたい場合、GMOは2つ目から1,650円/月
開業届に書く前に確認すること
どちらを選んでも、開業届に書く前の確認事項は同じです。
- 契約は開業届より前に済ませる(あとから住所を変えると異動届が要ります。前の記事に理由を書きました)
- 開業届の「事業所等」欄に書くか、納税地にもするかを決める。納税地にすると管轄の税務署が変わります
- 屋号つき口座を作る予定なら、バーチャルオフィスの住所の扱いを銀行に先に確認する
- 契約前に払った月額は開業費として経費にできるので、領収書を残す
よくある質問
どちらの住所でも、開業届に書けますか?
書けます。開業届の「事業所等」欄には、事業を行う場所として契約した住所を書けます。
納税地を自宅ではなくその住所にすることもできますが、その場合は確定申告の提出先の税務署も変わります。
特定商取引法の表記やサイトの住所にも使えますか?
両社とも住所の利用を前提にしたサービスなので、基本的に使えます。
ただし、電話番号の表記も必要な場合は、電話転送や番号の提供が別料金になることが多いので、料金表のオプションを確認してください。
屋号つきの銀行口座は作れますか?
バーチャルオフィスの住所での口座開設は、銀行によって扱いが違います。
ネット銀行は開業届の控えで事業の実在を確認する方式が多く、私もGMOあおぞらで作れました。店舗のある銀行は事業所の実在確認を求めることがあります。
途中で別の会社に乗り換えられますか?
乗り換え自体はできますが、開業届に書いた住所が変わるので税務署への異動届が要り、特商法表記や名刺の住所も全部差し替えになります。
最初にどちらかを決めて、しばらく変えないほうが手間は少なくて済みます。

