CASE FILE No.11 ── 事業開始等申告書

開業届の隠れた相方、事業開始等申告書(都道府県にも出す)

── 開業届を出しても、都道府県には何も伝わっていない。

記録者:開業メモ運営者 ・ 開業届・青色申請 提出済み(2026年8月) ・ 読了 3分

公開 2026年8月31日最終更新 2026年9月14日

  • 「開業届を出せば手続きは終わりでしょ?」
  • 「事業開始等申告書って聞いたことない」
  • 「出さないとどうなるの?」

開業届は国(税務署)への届出です。個人事業税を扱う都道府県には、 別の申告書があります。ほとんどの開業記事に載っていないので、調べた内容を残します。

先に結論

事業開始等申告書を都道府県税事務所へ。東京都は開業から15日以内。 期限・様式は都道府県ごとに違う。

原文: 東京都の場合

原文

都内において、個人で事業を開始した場合は、事業の開始の日から15日以内に「事業開始(廃止)等申告書」を所管の都税事務所等に提出してください

出典:東京都主税局「個人事業税」(2026-08-31 参照)

根拠は地方税法72条の55。東京都は電子申請にも対応しています。 期限・様式・窓口の名前は都道府県で異なるので、「(自分の都道府県名) 事業開始等申告書」で 公式サイトを確認してください。

正直な話: 出していない人は多い

実情として、この申告書を出していない個人事業主は珍しくありません。

出さなくても罰則を受けることはまれで、しかも確定申告のデータが自治体に共有されるため、 個人事業税の課税は結局正しく行われます。

自分の都道府県の様式の調べ方

  1. 「(都道府県名) 事業開始等申告書」で検索し、必ず公式ドメイン(東京都なら tax.metro.tokyo.lg.jp のような自治体ドメイン)を開く
  2. 様式PDF・提出先の税事務所・期限を確認する(電子申請に対応している都道府県もある)
  3. 書く内容は、氏名・住所・事業所の所在地・業種・開業日といった開業届とほぼ同じ項目

開業届の下書きがあれば5分で書ける書類です。いちばんの手間は「存在を知ること」でした。

ついでに知っておく: 個人事業税

この申告書の提出先が扱う個人事業税は、 事業所得290万円の事業主控除を超えた部分に、業種ごとの税率(多くは5%)でかかる都道府県税です。 開業初年度は所得290万円以下で課税されないことも多く、 課税される段になって「納付書が届いて初めて知った」となりがちな税でもあります。

もう1つ知っておくと良いのは業種(法定業種)で扱いが変わることです。

多くの業種は税率5%ですが、法定業種に当たらない事業(例: 一部の文筆業など)は 個人事業税自体が課税されない場合があります。自分の事業がどの区分かは、 都道府県のページの法定業種一覧で確認できます。ここも「開業届の職業欄をどう書くか」と つながっている論点です。

よくある質問

出さないと罰則がありますか?

東京都の場合、都税条例を通して読んでも、この届出を出さなかったことに対する過料の条文は見当たりません(2026年9月時点)。 個人事業税に関する過料は、毎年3月15日の年次申告を出さなかった場合のものだけです。

ただし都道府県ごとに条例が違うので、東京都以外の人は自分の道府県の条例を確認してください。 詳しくは出さないとどうなるかの記事へ。

開業freeeで作れますか?

開業freeeが自動作成するのは税務署向けの書類です。事業開始等申告書は都道府県の様式を別途入手します。